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日本における在宅医療の萌芽は昭和30年代に遡る。地域医療に情熱を燃やした若い開業医たちが、病院へのアクセスを絶たれた弱者としての老人や、筋ジストロフィー症などの小児の難病患者を、患者の居宅で何とかケアできないだろうか、と始めたのが端緒といわれる。平成4年には、「患者の居宅」が医療を行う場として法的に認められ、現在の在宅医療の発展があるのだが、患者を中心とした、医療者の崇高な使命感なしには成り立たないものといえよう。 近年叫ばれている、高度高齢化や少子化による社会変革は、医療の場にも大きな影響を与えている。老人がその親である老人を介護する老老介護は、すでに日本の家庭介護の基本的なパターンとなりつつあるが、そこには大変な無理があるといえよう。社会全体で介護が必要な人々を支えていこうと介護保険が作られたが、こうした保険システムの構築にしても、成熟した在宅医療の基盤の上に成り立っていなければ、その成果を得ることが困難である。そこで、この混沌とした状況を憂い、日本の社会に対して一つの方向性を示すために、日本全国で在宅医療を推進するグループの代表者を集めて作られたのが「全国在宅医療推進連絡協議会」であった。 この「全国在宅医療推進連絡協議会」が果たした役割は大きく、在宅医療を行う医師や歯科医師の存在を日本の医療関係者の多くに知らしめることとなった。また、在宅医療に関係する情報の集積とその共有の場として大いに利用されるところとなった。 しかし、今後本協議会がさらに発展し、社会に貢献するためには、多くのコメディカルスタッフの参画や市民レベルのボランティアの参加が不可欠である。また、多くの賛同者からの寄付および運営スタッフの費用調達を行うためには、法人格を取得して明朗な会計を目指すことが社会的な信用にも繋がると考え、特定非営利活動法人全国在宅医療推進協会を設立するに至ったものである。 | |
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